<日時>平成19年7月31日(火)午前9時50分〜12時
<場所>東京都森林組合檜原加工所(取材),井上食品(取材),こんにゃくいも畑(撮影),檜原小学校教室木質化工事(撮影)
3,4年生社会科「わたしたちの東京」(山地のくらし)に掲載されている記事の内,「林業,製材業」と「山の斜面,斜面の畑」について,取材してきました。
林業については,ちょうど檜原小学校教室木質化工事が2年目ということで,伐採,製材・加工,取り付けという木の流れ追うことにしました。
斜面の畑については,畑で栽培しているこんにゃくいも,こんにゃく工場を取材しました。
←管理棟(手前),作業所(奥)…平成7年から操業 <前工場長のお話> ・輸入材や優れた合成製品のおかげで,国内の木材の需要は減っている。 ・製材所が減り,従来の林業は立ちゆかなくなり,山主たちが資金を出し合って森林組合を作った。農協のような形態である。 ・檜原村の山林はほとんどが私有地だが,村外の人が持ち主になる例もある。 (以前は、町歩400万円だったが、今は50万円) ・森林組合は,苗を植えるところから,間伐,伐採,製材加工までを,山主たちの依頼により行っている。 ・8月から12月にかけて切った木がよい木。節のないものが高く売れる。木は育ったところで使うのが一番いい。 |
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←看板 |
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←檜原小教室木質化工事で使う加工済みの板 <参考:木材の流れ=檜原小教室木質化工事を請け負っている吉澤工務店社長より 7/30> ・伐採=丸太 ↓ ・多摩木材センター(大久野) =多摩産材と呼ばれる青梅,奥多摩,檜原等多摩地域の原木の集積地。集まった原木を製材業者等が競り落としにより買い取り,製材をする。 ↓ 製材=原板(げんいた) ↓ 目地(めじ)加工=現場で使う形にする。 ↓ 工務店=仕上げした木材を取り付ける。 |
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←工場内の機械類 |
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←工場の最も奥のスペースにあった ガードレール用→ (東京都から発注) ・役所関係の仕事が多い |
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←地下〜2Fが工場 販売所→ |
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←こんにゃく工場の中 <社長のお話> ・おじいさんの代では,こんにゃくいもを作り,収穫し,出荷していた。 ・その後,おみやげ屋を始め,工場でこんにゃくを作るようになった。 ・工場は,冬は忙しく,人手が足りなくて困るそうだ。 (1週間で、10万〜15万袋を作る) ・工場を維持していくのはたいへん。 |
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<社長のお話> ・バッタ練機を使った製法は,江戸時代から伝わる製法に改良を重ねてきたもの。他の製法よりもおいしくできる。とてもきつい作業だが,簡単な製法は採用しないとのこと。大きな工場では,ここしか行っていない。バッタンという音がすることからバッタ練機と呼ぶらしい。 ・製品は関東一円に出回っている。近郊の大きなスーパーやデパートでも売っている。小売りは,工場前の販売所のみ。 ←バッタ練機(ねりき)…羽根のようなものがくるくる回る。 |
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←型枠(かたわく) <社長のお話> ・バッタ練機から出てきたものをこの型枠に入れ,少しおいておくと中味が固まる。 |
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←こんにゃくの木 木と言ってよいのか?…幹に当たる部分をさわるととてもやわらかい。 →サトイモ科の夏緑多年草植物。原産地はインドまたはインドシナ半島。 地上には葉だけを出す。茎(実は葉柄)。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 <社長のお話> ・1本に1個のこんにゃくいもだそうです。芋づる式にはならないとのこと。 ・春に種芋を植え付け,秋に掘り上げる…というサイクルを3回行う。 3,4年では花は咲かないが,たまたま掘り上げずに残っていたものは,左下のような花が咲いてしまう。花が咲いてしまうと芋がだめになる。 ・冬の間は,暖かすぎず寒すぎずというところに貯蔵しておく。土の中に置いておくと,「凍(し)みる」からよくないとのこと。 ・10月〜12月に収穫して,すぐ使わないこんにゃくいもは,急速冷凍して保存しておく。必要な時期にいもをふかして,製品にする。急速冷凍保存は,生いもを一年中出荷できるようにする工夫。 (一般的には,収穫したいもは粉にして保存し,必要に応じて製品化するが,井上食品さんでは,生いもを製品化することにこだわっているとのこと) |
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←こんにゃくの花(見学所の壁に掛けてあったパネルを撮影) ・グロテスクな上に強い臭いがあるそうです!! |
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<社長のお話> ・斜面の畑のほうが水はけがよく,気候もこんにゃくいもに適している。登ってみるとけっこう急な斜面。他にも畑をもっているが足りないので,山梨,群馬の契約農家からも仕入れている。 ↓こんにゃくいも畑↓ (工場からすぐ近く) |
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↑ 工事中の1年生教室 |
↑ 工事中の1年生教室→ |
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←平成18年度に完成した5年生教室 |